EVERSMILE(エバースマイル)
映画の紹介文、コメント、ショートレビュー的な雑文を書いています。何かの参考になれば幸いです。
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『ミスティック・リバー』公式サイト
『ミスティック・リバー』を上映している映画館は?

Mystic River (Original Motion Picture Soundtrack) ストーリー
ジミー、ショーン、デイブの少年三人はふざけて歩道の硬化していないコンクリートに名前を引っ掻いて刻んだ。ジミー、ショーンのあとデイブが名前を書いていたその時警察と名乗る男二人が少年たちの前に現れた。その一人の男は三人のいたずらを責め、デイブだけを車に乗せ連れ去った。デイブは監禁されて虐待を受けてしまう。それから25年後大人になったジミー(ショーン・ペン)の娘ケイティー(エミー・ロッサム)が殺害される事件が起こった。その事件が娘を事件で失ったジミー、刑事となったショーン(ケヴィン・ベーコン)そして慎ましく暮らしていたデイブ(ティム・ロビンス)を引き合せる。

レビュー
一つの殺人事件をめぐり幼なじみだった三人が再び出会う。小さな商店を営むジミーは娘を殺され、刑事であるショーンはその事件の捜査に当たる。そして野球少年のパパであるデイブはジミーの娘が殺される前に彼女を目撃していたのだが……。

殺された娘の犯人をを自ら捜査しようとするジミーの気迫、物事をしっかりと言えないデイブの回復困難な傷つきぶり、ショーンの淡白な捜査などが絶妙なバランスで描かれている。多くの登場人物に垣間見られるわれわれ人間の持つ愚かさ、心の弱さ、苦悩などに胸を締め付けられる。

悲惨な物語であり、不条理な運命だけがただそこにはある。その不条理な運命が確かに存在していることを知れと言わんばかりの映画であるかもしれない。この世の所業がいかにして起こるかをわかりやすく見せているともいえる作品である。(2005年3月6日サロンシネマで鑑賞)

追記(注意:ネタバレあります。)

映画専門各誌で絶賛のこの作品。たまたま、最近サロンシネマで上映されていたので観ることにした。見終わった後の気持ちとしては、ただただ重い。金や銀のような重さではなく、プルトニウムやウラニウムのような重さだった。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』に勝るとも劣らない重さだった。

その重さから何を感じるかは人それぞれかもしれないけれど、この映画は明らかな政治批判であるとHappy?おちゃのま*しねまのルー@Happy?さんの記事に書いてある。言われてみればその通りだと思った。正義を振りかざし国際的な足並みなど考えないアメリカ、結局は何もできないとされる国連、濡れ衣を着せられるイラクはそれぞれがジミー、ショーン、デイブに相当するのだろう。

しかし、この映画の国連の象徴であるショーンはなんとか真犯人は見つけたけど遅すぎた。デイブはミスティック・リバーの底へと沈められた。アメリカがイラクを掃討してしまったのである。

それにしてもデイブの人生は悲惨だ。少年時代、デイブはコンクリートに名前を刻みたくもないのに刻んだために変態的な人物に連れ去られてしまう。しかも名前は"DA"としか書けていなかったところが悲しい運命を象徴している。あの時"DAVE"と書けていたら運命は変わっていたかもしれない。

なんとか心的外傷を自己処理しつつ、大人となってもデイブだが、彼の脳裏にはかつての事件がよみがえる。殺人事件が起こり、当事者でもないのにデイブは知らぬ間に犯人にまで見事に仕立て上げられる。(これこそまるで大量破壊兵器を持っていないのに持っているといわれ続けたイラクとまさに同じ。)

最後の街のパレードのシーンの華やかさの裏に見え隠れする人物の様子は見事に不快な気持ちにさせてくれる。そして、実はこの映画は何か不条理な目にあったとき自分を守るための教材かもしれないと私は考えている。

こちらミスティック・リバー@映画生活にもレビュー・批評・感想があります。

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原題:Mystic River
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:ブルース・バーマン
原作:デニス・ルヘイン
脚本:ブライアン・ヘルゲランド
音楽:クリント・イーストウッド
出演:ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケヴィン・ベーコン、ローレンス・フィッシュバーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン
製作:2003年、アメリカ
上映時間:138分

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