EVERSMILE(エバースマイル)
映画の紹介文、コメント、ショートレビュー的な雑文を書いています。何かの参考になれば幸いです。
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原題:WALKABOUT
監督:ニコラス・ローグ
製作総指揮:マックス・L・ラーブ
原作:ジェームズ・ヴァンス・マーシャル
脚本:エドワード・ボンド
音楽:ジョン・バリー
出演:ジェニー・アガター、リュシアン・ジョン、デヴィッド・ガルピリル、ジョン・メイロン、ロバート・マクダーラ
製作:1971年、イギリス
上映時間:96分
『WALKABOUT 美しき冒険旅行』公式サイト
『WALKABOUT 美しき冒険旅行』を上映している映画館は?

ストーリー
父(ジョン・メイロン)、娘(ジェニー・アガター)、息子(リュシアン・ジョン)の三人はオーストラリアの砂漠をドライブしていた。父親は自動車の運転を止め、幼い息子は外で走りまわり、娘はランチの準備をしていた。ところがなぜか父親は突然娘と息子に銃を向けて発砲する。二人は物陰に隠れ難を逃れたが、そこで娘は父親の焼身自殺の光景を目の当たりにする。途方に暮れた娘は弟を連れて帰り道を探そうと砂漠をさまよう。数日間さまよい続けた姉弟はある日放浪中のアボリジニ少年(デヴィッド・ガルピリル)と出会う。

レビュー
題名の walkabout という語は放浪生活とか歩き回ることといった意味だ。突然父親を亡くしたため姉弟に余儀なくされた放浪とアボリジニ少年の放浪。二つの放浪が並行して一つの放浪となっていく。

アボリジニ少年と出会うまでの姉弟の放浪はとても過酷なものだった。精悍でたくましいアボリジニ少年と出会ってからの放浪のほうが美しき冒険旅行と呼ぶにふさわしいかもしれない。

英語を知らないアボリジニと英語しか話さない姉弟との奇妙なパーティーが編成され共に旅をする。アボリジニ少年に"You must understand English."(あなた英語わかるでしょ。)と言う姉。英語圏の世界しかおそらく知らないであろうその少女にとって英語を知らない異人種との出会いは意外なものだったのだろう。それから二人はお互いに意識していく。

手を伸ばせばそこにオーストラリアの大地があると思わせるほどその画面は圧倒的な野趣に満ちていた。その大自然の中で原始的な生活様式のアボリジニとオーストラリア随一の都会、シドニーからやって来た姉弟の三人が共に生活をする。次第にたくましさが見られるように変わっていく姉弟に驚かずにはいられない。そして、姉が一糸まとわぬ姿で水浴びするシーンの開放的な美しさに息をのむだろう。(2005年2月27日サロンシネマで鑑賞)

追記(注意:ネタバレあります。)
この映画は予告編を見ていた時から、おどろおどろしい音楽と大自然にあふれた映像が非常に印象的で気になっていた。

しかし、現代文明の破滅の暗示か何かわからないけれどいきなり父親が焼身自殺をしてしまう。娘と息子の放浪旅行の原因としてはとんでもないものだった。父親の衝撃的な死を目にした少女は取り乱したりせず意外にも毅然と行動していたので、それはなかなかすごいなあと思った。

精悍なアボリジニ少年の姿が眩しいほど輝いて見える。原始的な生活からかけ離れてしまった私が絶対持つことのない美しさにあふれていた。それに対して制服姿で砂漠や荒野を歩く白人姉弟は少し奇妙に見えた。姉弟から都会的な要素が薄くなれば薄くなるほど美しく見えた。池の中をハダカで泳ぐ少女の姿はその極めつけなものだろう。

アボリジニ少年のダンスを多分求愛行動と理解していたけれど少女はそれを受け入れなかった。夜通しダンスをした純情なアボリジニ少年は自ら命を絶ってしまったが、それはとても衝撃的だった。最後のシーンで少女はかつての放浪を思い出す場面がある。あの時あの生活に賭けていればどうなっていただろう……。

こちらWALKABOUT 美しき冒険旅行@映画生活にもレビュー・批評・感想があります。


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劇場パンフレットとポストカード2枚付のDVD-BOXセットです。

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Walkabout―美しき冒険旅行
ジェームズ・ヴァンス マーシャル James Vance Marshall 斉藤 伯好
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映画の原作本です。
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Walkabout (1971 Film)
Original Film Score
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映画のサウンドトラックです。
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コメント
この記事へのコメント
ローグらしい美意識でしたね
少年は脇吊りだったと思います。脇の下を圧迫すると心臓が止まってしまいますので・・・なんとも命がけの求愛行動で、
文明社会のほうがレイプを容認するよほど野蛮な社会だわ、生き物を太らせて酒で溺死させたり、
どっちが野蛮?とシニカルな視点がなかなか凄いです。
2005/03/31(木) 08:59:10 | URL | ルー #OucFHXVM[ 編集]
ルーさんへ
こんばんは。
方法について言及ありがとうございます。よくよく映画を思い出すと、首は確かに木にぶら下がってなかったような気がします。その光景に違和感を覚えました。「いったいどうやって死んだのだろうか」と思ったような気がします。
脇吊り、そんな方法があるのですね。知りませんでした。いろいろネットを調べたのですが、そのような方法を私は確認できませんでした。あまり一般的ではないようですが、実に詳しいですね。
文明社会に対するシニカルな視点が少し痛かったです。私も日々残酷なことをしているかもしれません。
この映画は映画ならではの作品ですね。他の映画にはない魅力を持っているなあと思います。
2005/04/01(金) 00:09:05 | URL | NOV #S4LeXHcY[ 編集]
子供の頃、小学生向け手品の本で
一時的に心臓が止まってるように見せかける手品として、脇の下に大きめのケシゴムをギューっとはさんで、友達に脈をはかってもらうと脈がない!と驚かれるよ、でも、長い時間したり、両方の脇の下でやったりするととても危険だから、瞬間芸にとどめるように、という注意書きがあったのを思い出したんです。子供の頃、ためしにやってみたら、痛くて、友達が脈ってドコではかるんだっけ~、ともぞもぞしているウチに
ギブアップしてしまいました(汗
そう、ゲームの「かまいたちの夜」も、その方法で死体に化けるというくだりがありました。
一晩ほど、きっと少年はそのままのかっこだったのでしょうね。
ついでに、キリストが十字架にはり付けになって、直接の落命の原因は、釘や槍類によるさしき刺し傷からの出血ともいわれますが、そういうのに詳しい人にきくと、
人間は胸をはって大の字に両手を長時間開いたままだと呼吸ができなくなって窒息するんだとか。胸郭が開いたままになりますものね。

そうそう、楽天と相性が悪いみたいでとても残念です。もしお手数でなかったら、TBの変わりに
まるまる記事をはり付けて頂くか、字数的に無理っぽかったら(楽天は800文字しかコメントが・・・)、記事のURLをコメント内に残していってくださいませ。今後ともよろしくお願いいたします。
2005/04/02(土) 22:41:03 | URL | ルー #OucFHXVM[ 編集]
ルーさんへ
地面に腹ばいになって背中に重石でも乗せられたら確かに死んでしまいますね。肺を膨らますことができるか否かが生死をわけそうです。書き込みありがとうございます。

トラックバックの件についてはルーさんの方法で対処したいと思います。
2005/04/05(火) 12:46:50 | URL | NOV #S4LeXHcY[ 編集]
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2005/03/31(木) 09:01:54 | Happy?おちゃのま*しねま

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